雨宿り



「君、饅頭好き?」

「はぁ?」

饅頭好きって…何?

先生、笑い堪えてるようやし。

「嫌いやないですけど…何でですか?」

「クッククク…ハハハ…」

耐え切れず笑い出したみたいや。

そやけど饅頭がどうしたんやろ?

「ご、ごめん。み、美桜ちゃんが…」

美桜が…どうした?

「こないだ薔子と桃ちゃんが美桜ちゃ んと話してた時に、『私を好きになった渉は物好きや、今まで可愛い子らに言い寄られてたから、私が珍しかったんちゃうか。ケーキばかり食べてたら、たまに饅頭食べたら美味しいやん。私はまぁ、饅頭やな』って言ってんだって。ハハハ…」

美桜が…饅頭。

俺が物好き。

一瞬、饅頭美桜が浮かんだ。

あ、あかん!
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