雨宿り
バンッ!
へっ、ど、どうしたん?
渉が机を叩いた。
「何処の阿呆や、そんな事言う奴は」
渉…マジに怒ってる?
「美桜も美桜やで、そんな阿呆の言う事、マジにして」
「そ、そやかて」
こ、こんな怒ってる渉見た事ない。
「単なるヤキモチやろ、美桜が綺麗で賢いから…ほんまに根暗でガリ勉やったら…お前、クラス委員長になってへ んやろ」
「そ、それは、みんなめんどくさいから」
「ちゃう。それはちゃうで」
「……」
「クラスのみんなもお前を信用してるから…お前にやったらついて行けるから選んだんやろ。それにお前、友達かって男女問わずいるやん。上級生にも可愛がられてるし」
「それは…私が頼んないから、先輩らがカバーしてくれて」
「そやから、それはお前にそんだけ魅力があるからやろ。いくら頼んなかったからて誰も嫌な奴を構わへん」
「……」
「ちゃうか?」
「……」
何か…反論できひん。