ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】
病棟へ帰ると、担当の若い看護師が物凄い勢いで駆け寄ってきた。
「もう、有坂さん! 点滴したままどこ行ってたんですかぁ? そんなに元気なら、さっさと退院してください!」
プリプリと可愛く怒りながら看護師は言う。
白衣の天使に叱られて、ちょっと萌えた。
その二時間後、頭部CT等、全ての検査結果に異常がなかったため、俺はめでたく退院した。
乃亜が働いている花屋の配達用軽ワゴン車に乗り込む。
自分が運転すると言い張る乃亜を、なんとか説得して俺が運転席を勝ち取った。
多分、いや間違いなく、乃亜は俺を気遣ってくれているんだと思う。
というか、俺を怪我人扱いして労わってくれるの、乃亜だけだしね。
でも、乃亜ちゃんの運転、恐いんです。心が安まらないのです。傷口が再び開いちゃいそうなんです。
ま、これ、本人には口が裂けても言えないけど。