赤い下着の主

「え、ちょっと待ってよ」

 追ってくる玉置に胸をくすぐられながらも、優は逃げるように歩いた。

 玉置の隣になんて並べないと思った。

 着飾った玉置は優にとってあまりにも大人びており、「格の違い」のようなものを感じている。

 不釣合いだ。

 最初からわかっていたはずなのに。

「梶原くんってば」

 グイッと腕を引かれ立ち止まるが、玉置の顔は見れない。

「どうしたの? 何か怒ってるの?」

「……怒ってませんよ」

「その言い方、怒ってる。何? メガネのこと?」

「違いますって」

 腕を掴む玉置の指に、キュッと力が篭る。

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