赤い下着の主

 試しにちらりと玉置を見下ろせば、いつぞやと同じ上目遣いでこちらをしっかり見つめていた。

「何かあったの?」

「……いえ」

 何もないさ。

 ただ勝手に思い悩んでいるだけ。

 どうせ先生にはわからない。

「言いたくないなら、聞かないけど」

 玉置は短くため息をついて、今度は彼女が優を置いて歩き始めた。

「先生……」

 優は追うことが出来ず、ぽつりと住宅地の路地に佇んだ。

 玉置の後姿は、格好は違えど普段学校で見かける後姿とあまり違いはない。

 凛として、美しい。

 やっぱり、彼女は教師なのだ。

 優の気持ち、および嫌でも描いてしまう夢は、どう考えても許されるものではない。

 ……それなのに。

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