赤い下着の主

「梶原、くん?」

 まさかそんな偶然が。

 自信がなかった美奈実は遠慮がちに声をかけてみた。

「先生!」

 肩をびくつかせて驚いた彼は、どうやら遊びの帰りらしい。

「今帰り?」

「え、あ、はい」

 焦った表情なんて見たことがなかった。

 何か悪いことでもしてきたのだろうか。

 すると梶原は何かにハッとして言った。

「メガネは?」

 ああ、そんな気がした。

 何故かこだわるメガネの有無。

「今日はコンタクトなの」

「そうじゃなくて」

 
< 162 / 350 >

この作品をシェア

pagetop