赤い下着の主



 バタン。

 ドアの閉まる音と共に、梶原は容赦なく美奈実の体にしがみついた。

 温かい。

 良い香りがする。

 トクン、トクンと聞こえる音は、彼ではなく美奈実の脈だった。

「梶原君」

「ん?」

「靴、脱ぎたい」

 帰宅してまでヒールの靴なんて履いていたくない。

 仕方なく一旦美奈実を解放するが、手はしっかりと繋いだまま。

 美奈実が靴を脱ぎ、部屋へと上がったのを見届けると、自分もササッと靴を脱いで再び彼女を閉じ込める。

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