赤い下着の主

 だったら、どうして私なの?

 その辺の女子高生のほうが、面倒なリスクなんて抱えなくていいのに。

 いや、こいつは生徒だ。

 関係がバレたところで、咎められるのは実質教師だけ。

 美奈実は梶原に、最大の弱みを握られているようなものなのだ。

「ねえ、先生」

 頬を撫でる指を止めた梶原は、美奈実を見下ろしたまま微笑んだ。

「チューしていい?」

 今更聞かないでよ。

「ダメ」

 即答してやった。

「ちぇ」

 唇を尖らせる梶原。

 可愛い。可愛すぎる。

 髪の毛をくしゃくしゃにしてギュッと抱きしめてしまいたい。

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