憧れの彼と恋する方法
「驚いただろ?」
窓を見つめながら話していたローズさんが振り向いて私を見た。
「はぁ…。あ、あの~質問してもいいですか?
世界を与えるって言ったけど、手っ取り早く願いを叶えてあげるじゃ駄目なんですか?」
ローズさんは再び呆れた表情を見せ、はぁ~っと溜息をついた。
「本当に馬鹿だねあんた。
ただ単純に願いを叶えるなんて面白くないだろ?
それに、突然願いを叶えてやったらそいつは何の努力もしなかったって事になる。
そういうの、私は嫌いなんだよ」
面白くないって…。
まぁでも、なんとなくローズさんの言ってる意味が分かる気がした。
努力して叶えるからこそ、そこには喜びがある。