憧れの彼と恋する方法
それから少し時間が空いた為、私はスタジオの廊下にある長椅子に座った。
毎日集中して働きすぎたせいか、さすがに疲れてきたかも…。
膝におでこをつけ少し目を瞑っていると、私の目の前に誰かが立ち止まる気配を感じた。
ゆっくり目を開くと、そこには黒い革靴。
「大丈夫ですか?」
その声に、私は一瞬ビクッと体が硬直した。
駄目だよ…声なんか掛けてきちゃ駄目だってば。
仕事だけを頑張ろうって決めたんだから。