憧れの彼と恋する方法
駐車場にある沢山の車から、事前に車種を聞いていた私は、緊張しながらキョロキョロと見渡しその車を探す。
「黒…黒…」
ブツブツと言いながら駐車場を歩いていると、少し離れた所で大きく手を振る竜司君の姿を見つけた。
い…いた…。
Tシャツにお洒落なパーカーにジーパン姿の竜司君。
カジュアルだけど、本当に似合っていてかっこいい。
今日の空き時間、どさくさに紛れスタイリストさんと一緒に自分の服を購入した私。
服を買ったのは本当に久し振りだった。
似合ってるかな。
スカートを軽く触りながら一歩ずつ竜司君に近づくその足は、まだ震えていた。
ドキドキし過ぎて…
私、駄目かも…。