首(外道×貴族)【BL】
指の股を舌で嬲られ、ぴくりと腰が跳ねた。
さらに強く舌を絡められて思わず目を瞑る。
「・・・ンッ・・・っは」
指先、平、付け根から付け根、
関節を確かめるよう這う舌の、
熱く滑った感触に頬が火照る。
息を吐き、細目を開けると嘲笑が待っていた。
「おまえ、色々感じやすすぎねーか?」
「ん・・・るさ・・・っ、ぁ」
「勃ってんぞ」
「ッ・・・」
「手で勃つってどんだけだ」
「ぅぁ・・・んゥ・・・ッ」
「・・・脱げよ自分で、下だけでいいぜ、時間ねーから」
早急に、予想を裏切る場所で始まるのはいつものことだったが、
投げやりな態度が面白くない。
「言われなくてもだ・・・っ」
強く言い返そうとした声が弱弱しく出て、口惜しい。
「着たまま好きだもんな」
「・・・それは、おまえの趣味だっ、ぁ、・・・好い加減、手を離せ」
「片手で足りるだろ、下だけだし」
「ベルトが、ある・・・ッ」
「そりゃ困った、頑張れ、洩らしたら大変だ」
頑張れ、と言いながら服の上から勃ち上がったものを触る。
キケロの指は的確にルカスを追い詰めようとしていた。
「ッ・・・この、下種!・・・死ね」
「おまえが死ねよ」
「あッ・・・っふぁ、うぅッ・・・っふ」
「淫乱なくせに生意気なんだよ、身の程わきまえろよ」
「淫・・・っ」
絶句し、ぴくりと眉を上げたルカスを、
キケロは哀れむよう引き寄せ、その首にキスをする。
「・・・あと、1時間40分だぞ」
転がった携帯電話を睨み叫んだ。
キケロを急かして終わりを早めたい。
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