あんなやつ大嫌い
小鳥の予想通り、その日行われた二試合はストレート勝利を納めた。

勝負の世界だから仕方がないが、敗れた相手校の涙を見ているとどうしようもない気持ちになる。

「明日も頑張るよ!」

でも今は自分達の試合のことだけ考えて前に進むしかない。

翌日の試合、その次の試合も順調に勝ち進み、三鐘学園はついにベスト8を決める試合まで勝ち残った。

三鐘学園始まって以来の快挙だった。

「今日が最後かもしれないね…」

試合会場に向かうバスの中で、寂しげに外を見つめながら悠里が言った。

「何言ってるの?
まだまだこれからでしょ、部長♪」

小鳥が笑顔で言うと、悠里は苦笑いを浮かべた。

「初めて部長って呼ばれた気がする…
副部長から。」

「やめてよ、名前だけの副部長なんて。
私は悠里とバレーが出来て最高に幸せだよ…
だから、まだまだ試合しようよ!!
これで引退なんて嫌だからね?」

小鳥がニヤリと笑うと、悠里もようやく笑顔になった。
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