あんなやつ大嫌い
幸村はオドオドしながら何度も頭を下げた。

「そんな謝んなくても良いけどさ…」

大将はばつが悪そうに小鳥を見つめ、小鳥も苦笑いを浮かべた。

「僕、こんな外見だから…
その、いじめられるって言うか…
からかわれる事が多くて。」

幸村は深刻そうに呟いた。

「ずぶ濡れだったのって、もしかして…」

「グランドに連れていかれて、水かけられたんです。
女じゃないか確かめるとかって…
でも、皆も悪気があるわけじゃないとは思うんですけど…」

「悪気が無くて水かけたりしないでしょ!?」

小鳥が怒鳴るように言うと、幸村は申し訳なさそうに目を伏せた。

「「可哀想…」」

美魅と璃里が哀しそうに言った。

「嫌なら嫌って言えば良いだろ?」

大将が困ったように言うと、幸村は目を伏せた。
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