十五の石の物語
「厳密にいえば、半分は人間です。
ただ、私の身体にはそうではない……植物のようなものが交ざっているのです。」

「……植物が…?」



(この男は突然何を言っているのだろう…?
食べる必要がない?植物が混じっている?
そんなことがあるわけがない…)



「植物が混ざっているとは一体どういうことなのです…?」

私は気になったことを、率直に男に訊ねた。



「それは……運命…なのでしょう、おそらく……」



(ほら、見ろ。
まともに答えられず、答えをはぐらかした。
もしや、ジョークのつもりなのだろうか?
いや、そんなことはなさそうだ。
……そうか、おそらくこの男は少し精神を病んでいるのだ…
こんな暗い森で一人で暮らしているうちに神経を病んでしまったのだな。
そして、そんな突拍子もない妄想にかられているのだろう……気の毒に……)



「ところで、今は何時頃なんですか?」

別に時間を気にしているわけではなく、私はただその馬鹿馬鹿しい話から話題をそらせたいがためにそんな質問を投げかけた。

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