マタアシタ、
校門でしばらく待っていると誰かが走ってきた。
「梨乃ちゃーん!」
「由紀!どうしたどうした?」
近所に住んでいる昔から仲が良い一つ下の由紀。
「はい、これ」
手渡されたのは、いつか一緒に二人で撮った写真が入ってる可愛く装飾されたフォトフレームだった。
「可愛い!これ自分で作ったの?」
「うん!気に入ってくれた?」
「もちろん!ありがとね、由紀」
「…梨乃ちゃんに会えなくなるの寂しいな」
「一生会えなくなる訳じゃないんだしさ」
私は東京の保育の専門学校に行く事が決まっていた。
「そうだけど…嫌だ」
由紀は目を真っ赤にして涙を流した。
「まったく〜、おいで?」
私が両手を広げると、由紀はおもいっきり飛び込んできた。
「梨乃ちゃーん!」
「寂しくなったら会いにおいで、泊まりにだって来ていいからね?」
「うん」
由紀と別れて、5分くらいしてマキちゃんが来た。