さあ、俺と秘密をはじめよう



きっとどこかでそれが報われることを信じているのだと―――。



「地味でキモイ!ここから出ていけ!」

橋本さんは森さんの傍まで寄ってきた。

そして、勝重君とよく組んでいる富田君がこっちに向かってきて

「ほんと、ブスな癖にいきがってんじゃねーよ」

私に向かって拳を振り上げた―――。


ガラガラと戸が開く音がして、

「コラー何やってんだ、お前たち!」

と担任が叫んだ。


殴りかかろうとした富田君は先生の言葉で止めた。

「何でもねーすよ」

「そうですよー」

平然とした顔で皆森さんたちに合わせる。


「ただ、こいつがブスなのがいけないだけで俺らただ仲良くやってただけなです」

と飄々と言ってくる勝重君に先生は安心した。

「そうか。仲良くやってたのか」

どう見たらそういう風に感じるのだろうか。

そして、先生はこともあろうか次の瞬間どんでもない発言を私にした。


「まあ、星名が地味でブスなのは仕方がない。今に始まったことではないだろ?」

これが生徒に向かって教師が吐く言葉なのだろうか。


いや、はなっから、教師たちには期待などしていない。

誰も私は期待などするまいと思っていた。

だけど、流石にこれはきつい一言だった。


周りは先生の言葉にクスクスと笑った。


(最低な場所…ここは地獄だ)


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