恋愛相談は校舎裏で
私はベンチに座ると、その小さな体を自分の膝に乗せた。


同時に“チリン”と軽快な音が響く。


きっと近所の飼い猫なんだろう。
赤い首輪に小さな鈴がついている。


侵入方法は道路と学校を隔てるフェンスにあいた小さな穴。


このネコちゃんはそこから侵入して、このベンチでお昼寝をしているらしい。



膝の上で丸くなる黒い毛並みをそっとなでて整える。


私は動物の中で猫が一番好き。

人に縛られずになんだか自由に生きている気がするから。



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