スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
さすがに祐輝も晴香に謝った。


「ごめん晴香、指痛いのか?救急病院行こう…」


「もういい!かまわないで!」


そう言うと、晴香は財布と保険証と携帯を持って玄関を飛び出した。


泣きながら、とにかく走っていた。


携帯の着信音が鳴っている。


憲吾からの電話…


「晴香!今どこ?多分今晴香の家の近くにいる…家か?」


「違う…外…」


「場所言って!動かないで!」


憲吾の声を聞いてホッとしたせいか、急に現実に引きもどされた気分になると、右手薬指の痛みが強くなっていることに気がつく…


絶対に折れてる…


そう思うと、悲しみと痛みで、その場に座りこんでしまった。


前方から車が来て、晴香の横で止まる…


憲吾だった。


「どうした!晴香…立てる?まずは車に乗って」


涙があとからあとから流れてくる…
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