スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
車は暗くなった道を、憲吾の気の向くままに走らせて…


お弁当を温めたってことは、そう遠くに行く気はない様子。


「晴香~久しぶりに風呂でも一緒に入るか~俺が小さい頃みたいに洗ってやるから」


「お風呂?」


左角を曲がると、見慣れない場所に大きな建物があった。


外観を見る限り、これはホテル…


迷わず憲吾は中に入った。


エンジン音が止まると、静まり返っている辺りの様子に驚かされる。


「ここからは、俺は強制しないよ。晴香が決めて…」


一瞬びっくりはしたが、迷う事なく車を降りるあたし。
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