エリート医師の溺愛処方箋
「……そう。もう、決めたの?」
「はい」
「きっと、彼は悲しみで身を切られる思いをするわよ。
それでも…いいの?」
私はもう返事をする事が出来なかった。
悲しみで身を切られるのは、私だわ。
千尋を失った後の自分なんて、怖くて想像も出来ない。
だけど、これが彼のためなのよ。
次の縁談は、きっとうまくいくわ。
「う…っ、うう……」
いくら泣いても彼をつなぎ止める事なんて出来ない。
じゃあ、どうしたらこの悲しみから逃れられるの……?