エリート医師の溺愛処方箋
「……うっ…」
思わず零れ落ちる涙。
一番不幸なはずの誕生日の思いがけないサプライズ。
今日の最後にあなたに出会えて良かった。
彼は泣いている私の手をそのまま温かいぬくもりで包み続けていてくれた。
……ひとしきり泣いた後で、ふと顔を上げると心配そうに私を覗き込む黒く大きな瞳がすぐ側にあった。
「…あ、……ごめんなさい、
私…嬉しくて…。
今日は誰にも、おめでとうなんて言われないと思っていたから。
一番不幸な誕生日だと思ってたの。
ありがとう、………千尋…」