エリート医師の溺愛処方箋

……え。ち、ちょっ…。

唖然とする一同の目前で、彼はサッと私の手を繋ぐと引っ張るように歩き出す。

彼に引きずられながら小声で彼を呼んだ。

「ち、ちょっと…夏目ドクター」

すると彼がピタリと足を止めた。

ランチのトレイを食器置き場に戻しながら私を振り返る。

そして小声で言った。

「ドクターは…今だけ許してあげる。

だけど、二人になったら、名前を呼んでよ」

……え…っ…。

いや、…誰かに聞かれたら…。

思わず周りを見回す。



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