エリート医師の溺愛処方箋

私は胸の高鳴りに気付かれないように素早く彼から視線を逸らしながら、ドアの取っ手に手をかけた。

「どうする…って、カ、カルテの更新…ですよね?

集中治療室の患者さんの分でいいですか?

私、持って来ます」


慌てて部屋を出ようとする私を千尋は大きな声で呼び止めた。


「瑠花!!待って!」

ピクリと私は動きを止めた。

「………何で…逃げるの」

「い、いや…。そんな訳では…。

カルテを…持って来ないと…」


彼を振り返らないままそう告げる。



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