カセットテープ
隣で話を聞いているキョウに、楢崎が同意を求めた。
「さあな」
「さあなって、おい。素っ気ないな、お前は」
「そんなことより、キョウってどうして頭いいわけよ?」
楢崎から距離をとり英里が聞いた。
楢崎は英里の態度に釈然としていないが、キョウが何故頭がいいのか気になるため黙っていることにした。目をキョウに向ける。
二人の視線を感じるも、机の中から教科書を取出しながらキョウはどうってことのないように答えた。
「そんなことか。教科書読めば大体内容が理解できる。それだけのこと」
「お前って奴は、なんてことないように言うよな。そんなことできれば俺ぜってえ勉強しないぜ」
羨ましいなと、楢崎がぼやいた。そして、何やらよからぬ事を考えている表情になる。
「ふうん、なら今度勉強教えてよ」
英里がこれみよがしに上目遣いで頼んだ。最近成績が伸びないらしく、悩んでいたが、キョウに教えてもらえば成績が上がるかもしれないと思ってのことだ。上目遣いで頼めば男なんていちころよ、と内心思ってもいた。
だが、そんな英里の上目遣いも虚しく、キョウは見向きもしない。
「厭。自分で頑張れ」
「じゃあ、私とデート一回券が報酬ならどう?」と英里が自信満々に言った。自分の容姿に自信があるらしい。女性としては背は少々高いものの体の線が細く、睫毛が長いうえ、目がパッチリしている。美少女と形容しても間違いではないのだ。
事実、英里は男子から何度か告白されたりしている。そこからくる自信もあるだろう。
「いらないし、教えるのもデートなんかするのもめんどくさい」
デートがめんどくさいで片付けられたことに、ガックリと英里は肩を降ろしたのだった。
それを、ケラケラと楢崎が愉快そうに笑う。
「いいねえ、各務。英里に対してそういうこと言う奴なんていないからな。容姿だけはいいからな、こいつ」
「容姿だけじゃないわよ!」
「あ、確かに違った。凄腕空手少女もだな」
「あんたいつか、ぶっ飛ばす!」
ケラケラ笑って自分の席に戻る楢崎に、英里は拳を握りしめて美少女とは似付かわしくない、暴言を吐いた。
キョウと同じように教科書を取り出していた舞結が、英里の言葉を聞き振り返る。
「英里、またそんなこと言って、止めたほうがいいよ」
もう、と愚痴を零したような溜め息をした。
「さあな」
「さあなって、おい。素っ気ないな、お前は」
「そんなことより、キョウってどうして頭いいわけよ?」
楢崎から距離をとり英里が聞いた。
楢崎は英里の態度に釈然としていないが、キョウが何故頭がいいのか気になるため黙っていることにした。目をキョウに向ける。
二人の視線を感じるも、机の中から教科書を取出しながらキョウはどうってことのないように答えた。
「そんなことか。教科書読めば大体内容が理解できる。それだけのこと」
「お前って奴は、なんてことないように言うよな。そんなことできれば俺ぜってえ勉強しないぜ」
羨ましいなと、楢崎がぼやいた。そして、何やらよからぬ事を考えている表情になる。
「ふうん、なら今度勉強教えてよ」
英里がこれみよがしに上目遣いで頼んだ。最近成績が伸びないらしく、悩んでいたが、キョウに教えてもらえば成績が上がるかもしれないと思ってのことだ。上目遣いで頼めば男なんていちころよ、と内心思ってもいた。
だが、そんな英里の上目遣いも虚しく、キョウは見向きもしない。
「厭。自分で頑張れ」
「じゃあ、私とデート一回券が報酬ならどう?」と英里が自信満々に言った。自分の容姿に自信があるらしい。女性としては背は少々高いものの体の線が細く、睫毛が長いうえ、目がパッチリしている。美少女と形容しても間違いではないのだ。
事実、英里は男子から何度か告白されたりしている。そこからくる自信もあるだろう。
「いらないし、教えるのもデートなんかするのもめんどくさい」
デートがめんどくさいで片付けられたことに、ガックリと英里は肩を降ろしたのだった。
それを、ケラケラと楢崎が愉快そうに笑う。
「いいねえ、各務。英里に対してそういうこと言う奴なんていないからな。容姿だけはいいからな、こいつ」
「容姿だけじゃないわよ!」
「あ、確かに違った。凄腕空手少女もだな」
「あんたいつか、ぶっ飛ばす!」
ケラケラ笑って自分の席に戻る楢崎に、英里は拳を握りしめて美少女とは似付かわしくない、暴言を吐いた。
キョウと同じように教科書を取り出していた舞結が、英里の言葉を聞き振り返る。
「英里、またそんなこと言って、止めたほうがいいよ」
もう、と愚痴を零したような溜め息をした。