空しか、見えない
 この間は目の前に座った同じ年くらいのスーツを着た女性が、いきなりバッグから広島のもみじ饅頭を取り出して、食べ始めた。電車は空いていたが、なんとなくその堂々とした姿に妙に感動した。ひとつを食べ終えたと思ったら、続けてもうひとつ取り出して食べたときには、笑えてしまった。
 報告すべきことで真っ先に浮かんだのはそんな話で、みんなとはまるで軸がズレている。
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