空しか、見えない
マリカとフーちゃんが、身を寄せ合って言葉も出さずに見つめている。なんだか時計の針が巻き戻ったみたいだ。そういえば、昔もこのふたりは何かと衝突する仲だった。どちらも同じくらいの長身なのに、中身は真逆なのだ。のぞむはぬぼーっとして気が利かない。環はぼーっとしているわけではないが、むしろ、よく気がつきすぎてひと言多い。思えば義朝が、その両方とのバランスをうまく取ってくれていたのだった。