空しか、見えない
「だったらのぞむは、その同居している親子のことも、責任をもって面倒見るってこと?」
「急に話が違うじゃないか」
のぞむは、呆れたように笑い、ジントニックを喉に通す。喉仏がごくりと動く。大きな手が、グラスをコースターの上にそっと置く。
「私が就職活動なんかに躍起になり過ぎたから、あなたは呆れてしまった? だから、何の相談もなしにニューヨークへ行くって決めて、向こうからも何ひとつ連絡も寄越さなかった? 居場所さえ伝えなかった? それで当たり前だったってこと? 私たち、そんな程度の付き合いだった? 私だけじゃなくて、うちの母たちだってずっと、あなたを心配してたんだよ。元気にしているならいいけどって」
「急に話が違うじゃないか」
のぞむは、呆れたように笑い、ジントニックを喉に通す。喉仏がごくりと動く。大きな手が、グラスをコースターの上にそっと置く。
「私が就職活動なんかに躍起になり過ぎたから、あなたは呆れてしまった? だから、何の相談もなしにニューヨークへ行くって決めて、向こうからも何ひとつ連絡も寄越さなかった? 居場所さえ伝えなかった? それで当たり前だったってこと? 私たち、そんな程度の付き合いだった? 私だけじゃなくて、うちの母たちだってずっと、あなたを心配してたんだよ。元気にしているならいいけどって」