空しか、見えない
「サチは、俺なんかのことじゃなく、記者を選んだんだからさ。業界紙だとか、社員何人とか関係なく、誇りを持ってやっていてくれよな。俺なんか、まだ何がしたいのかも見つからないけど、でも、自分に与えてもらった役は、責任を持ってやりきらなきゃいけないとはいつも思ってるよ」
泣きたくなった。本当は、今自分に一番必要なことをのぞむが言ってくれているのは、わかっていた。でも、そう簡単に素直にはなれなかった。だったらあの時、就職活動にやけに夢中になってしまっていた自分を責めてくれたらよかったのだ。責めないにしろ、のぞむらしい柔らかな言い方で、考え直すきっかけくらい与えてくれたってよかったのだ。いや、もしかしたらそれがのぞむにとってのいちご狩りや底引き網体験への誘いだったのかもしれない。今さら気付くなんて、後の祭りだ。
泣きたくなった。本当は、今自分に一番必要なことをのぞむが言ってくれているのは、わかっていた。でも、そう簡単に素直にはなれなかった。だったらあの時、就職活動にやけに夢中になってしまっていた自分を責めてくれたらよかったのだ。責めないにしろ、のぞむらしい柔らかな言い方で、考え直すきっかけくらい与えてくれたってよかったのだ。いや、もしかしたらそれがのぞむにとってのいちご狩りや底引き網体験への誘いだったのかもしれない。今さら気付くなんて、後の祭りだ。