空しか、見えない
「連絡ついたんだね。千夏、あなたがつかまらないって困ってたよ」

「何度か引っ越しをしてさ、誰にもちゃんと伝えていなかったから。悪いことした」

 心臓が早鐘のように打ち付けていた。
 もう自分の側にはいない人だと思っていたのに、少なくともこの一瞬は、同じ気持ちを抱えているのが伝わってくる。素敵な出来事がきっかけだったらよかったのにと、切なくなる。
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