空しか、見えない
「まあ、夏までには、3キロは。海で3キロだから、プールじゃ、もっと泳げないといけないでしょうけど」

 彼は一瞬黙り、ぷっと吹き出した。笑うと頬にえくぼが浮かび、少しだけ可愛らしい顔になった。

「ああ、そっちのキロでしたか? 一応、体重のこと、訊いたつもりだったんですけど。いや、女の人たちは大抵、それをおっしゃるので」

 佐千子はため息をつく。それで、千夏の方を指さした。
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