貧乏お嬢様と執事君!


それほど重要、ということか?


今考えても仕方がないことだということは重々承知している。


が、推測せねば落ち着かない。なぜなら由姫華はとても計算高く物事をとんとん拍子で進めていくのが得意だからだ。


あちらのペースに乗せられ、あれこれ約束してしまったら自分で自分の首を絞めるようなものだ。もしくは自分が投げたボールが倍返しで返ってくるみたいな。


やっとこさ3人分の茶を淹れ終わり、カイトはすり足で居間へ戻って行った。


由姫華が


「早かったわね」


と褒め、鷹司が


「美味しそう」


とまだ飲んでいない茶の味を推測した。


レンがニヒルに煙草を取り出していたので


「ここは禁煙ですので」


とくぎを深く差しにいった。



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