貧乏お嬢様と執事君!
「私は、絶対手に入れるわよ。カイトをね」
鷹司はカミソリのように眼を鋭くした。
「もっとも、名誉も地位もなり下がった姉様に、勝つのはたやすいことでしょうけど」
レン行くわよ、と言い由姫華は身をひるがえし、居間から消えていった。
レンは最後に鷹司とカイトを一瞥し喉を鳴らした。
「きぃつけとけよ。お嬢様?」
大切なもんはいつの間にかすり取られているもんだ。置き言葉を残し、レンも去って行った。
表でエンジン音が遠ざかっていくと、鷹司が口を開いた。
「別に行きたかったら行ってもいいよカイト」
「………え?」
言った意味が分からなかった。
「私は貴方の意思を尊重したいし大事にしたいから。行きたかったら止めることはしないよ」