スピリット・オヴ・サマー
 互いの能力の交換と融合、と昨日「聖菜」が言っていたが、とは言えそのほうがフツーの女の子らしいし、気楽に付き合えると言うのも憲治の本音ではあった。
 憲治はキャップを深くかぶり直して、「少女」の問いに答える。
「お前にも分からなかったか。実際、俺も忘れようとしていたことだからな…。」
「…何?」
「手紙。」
 憲治は一言だけ言って、照れ隠しに笑った。
 自分でも可笑しかった。
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