異端の足掻きは月のみぞ知る
それがこんな、騎士みたいな技術者に会えば、素人たる僕に勝ち目はない。
勝負にもなりはしなかった。一方的な攻め。人生ゲームで一人でルーレット回す並みに終わりは早かった。
「期待外れか」
肩透かしらしく、ある程度距離をあけた主さんは剣を横に携え、攻めてこなかった。
その顔は不機嫌にも見える。
「なんだ、お前。ダメだな。これなら、前に戦った中二病の奴がまだマシだ」
「あなたと競うだなんて、かなり凄い中二病君ですね……」
まじでいたら尊敬するわ。あれだけ動いたのに息一つ乱さず、顔色も変えないそんな戦い慣れている人と競うだなんて。僕はぜえぜえだ。逃げた分、体力をかなり消費したらしい。
「弱者の殺戮犯か。お前に殺された奴は、更なる弱者。弱い者いじめ――虫潰しが好きな雑魚に過ぎないな」