異端の足掻きは月のみぞ知る
「獅子に挑む猫は気が狂っているとしか言いようがない。同じ種族でも力の分別はついているはずだからな。
だが、それでも立ち向かうだなんて、俺にはお前が“死にたがっている”ように見えるぞ」
「果敢と無謀は違うと誰かが言いましたねぇ。まあ、でも、死にたがることはない。僕は。ええ、絶対。僕は生きたいから殺すんだ」
――暗示のように。
それを考えて、消した。
理屈を並べる。
今、こいつらに捕まったら僕の身が危ないのは確かだ。
いつ殺されるか分かったものじゃない。だから歯向かうのは当然だ。
なんだ、もっともらしい理由がある。
だから、“敵”が言うことは当てはまらない。断じて。