異端の足掻きは月のみぞ知る
「しょうがないな。膝をついてごめんなさいと言うぐらいに、その言葉、後悔させてやるよ」
不出来な子供を見るようにして、主さんは何故か剣を向けるではなく、人差し指を向けた。
しかもか指の形が銃をなぞったように、親指を空に立て、他の指たちは丸める。
小さい奴がやるような銃の真似事。
「ばーん」
相違なく、ずいぶんと可愛い真似するなといった掛け声を主さんは加えたが――やったことは、到底“遊び”じゃ済まされないことだった。
火が踊る。
火柱が螺旋を描き、こちらに向かってきた。
「っ――」
赤い回廊の終点は僕に向けて。
とっさに腕で顔をガードするも無意味だ。火が凶器となれば人間は焼かれるだけ。