異端の足掻きは月のみぞ知る


――


殺戮犯こと柳葉草(やなぎば・そう)は、小狐丸の本質を知ってはいなかった。


無理もない。
草は神秘術関連において無学である。


普通に生活していれば、まず魔術魔法関連については琴線にも触れない。


だから、草にとって、小狐丸はただの短刀としての認識しかなかった。


偶然にも巡り合わせた吸血獣には、“神秘術の塊”“殺傷に長けた兵器”と言われても、理解はしていないだろう。


それは、本質を目の当たりにしても変わらない。そういうものなんだとまとめるのが草である。


事実を正せば、吸血獣の言った通りに小狐丸はただの短刀(凶器)というカテゴリには収まらない。

< 24 / 47 >

この作品をシェア

pagetop