涙の数だけ花束を


あたしは良くしてもらいたくて妻子持ちの上司に恋をしたわけじゃない。


あたしはただ…純粋に


彼の何気ない仕種の一つ一つにトキメイていただけなんだ。



あの人は、どこまであたしを理解してくれていたんだろう…。




そんな事を思い出してるうちに会社の入口までたどり着いた。


「あたしは営業部だから向こうだけど、君、分かる?」


< 27 / 48 >

この作品をシェア

pagetop