蜜色オフィス



「芽衣」


呼び止められたのは、会社を出た時だった。
19時を回ってる空は、もう真っ暗。


「……何か用ですか? 沖田さん」


ニコって笑いながら近づく沖田さんに聞く。

なんとなく、接触してくるような気はしてた。

この間……、ホテルで宮坂の事を引き合いに出されて取引しようとした時。
あの時は宮坂が助けてくれたけど。

問題は、何も解決していない。

沖田さんは、バラそうとすればすぐに宮坂に殴られた事を社長に報告する事ができるんだから。


「この間、俺が支払った部屋で宮坂と楽しんだみたいだね」
「……だったらなんですか?」
「別に文句を言うつもりはないよ。
そんなに怯えなくても大丈夫。
宮坂に殴られた事を社長に言うなんて事、もうするつもりはないから」



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