蜜色オフィス



「早川、もっと欲しい?」


そんなわけない。
だって、今のキスは無理やりだったんだから。
ちょっと気になるからってキスするとか、そんなのありえない。

―――そう思うのに、身体が熱い。


「答えて。早川」
「……、欲、しい」


ふっとほんのわずかに微笑んだ宮坂が、後頭部に回した手にぐっと力を入れる。
そしてまた唇を合わせた。

誘ってくるような宮坂の舌に、私も応える。


「……ん……っ、」


私……、どっかおかしいのかも。
いくら誰もいないからって、昼休みのオフィスでこんな事……っ。
しかも、付き合ってもいない同期の男と……。

沖田さんとだって、キスされた時、抵抗があったのに。
イヤだと思ったのに。

なのに今は、自分から望んでるなんて……、どっかおかしいに決まってる。


でも私。
キスがこんなに心地いいとか気持ちいいって思った事、ない。



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