蜜色オフィス


私の言葉を遮って、きっぱりと言われる。

関係ないわけない。
だって、私が素直な気持ちをぶつけたりしたら、あの女の人は確実に気分を悪くすると思うし。

でも、きっぱりと言い切るから思わず黙ると、宮坂が前を向いたまま言う。


「俺にとっては、早川の気持ちの方が大事だから。
傷ついたままにしておくなんてできない」
「……」
「そのためだったら、沖田の相手の事なんか関係ないしどうでもいい」


聞き間違いかと思った。
だって、今の言葉をそのまま理解すると、なんか宮坂が私の事好きみたいに思えちゃうから。

でも、聞き返すよりも、宮坂が沖田さんの肩を掴む方が先だった。

振り向いた沖田さんが、私と宮坂を見るなり驚いた顔をする。
そして、一緒にいる女の人をチラっと見た後、慌てたような笑顔を見せた。


「あー……、宮坂と早川か。
どうしたんだよ、デートか?」


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