アイの在り方
あれから一週間が経った。
あのビルの屋上も行かなくなった。理由はないけど何となく。
彼氏の暴力は、相変わらずだけど一つだけ変わったのはあたし。
前は、どんなに殴られても蹴られても抵抗しなかったけど初めて火事場の馬鹿力で歯向かった。
勢いに任せてタックルをかましたら思わぬ反抗に彼は、後ろに倒れ込んで頭を打って気絶した。
すごい叫び声を上げたのだけは覚えてる。そこからの記憶はあんまりない。目の前で白目を剥いて倒れた彼の姿に血の気が引いて救急車を呼ぼうとしたあたしの手を掴んで「大丈夫…」って聞いた事もない弱々しい声を出した。
思わず笑っちゃいそうだったけど頭を冷やしてる側でそれは耐えた。
「なんだ…反抗しても大丈夫なんだ…」
変な話、やってみたら案外弱くて…―
それから、彼とは対等の喧嘩をするって決めた。