プラトニックラヴ~大切な人々へ~
「イテテ!しみるよ親父!!」

 消毒液がしみて文句を言う拓美

「男がガタガタ言わない!!」

「でもよ!」

「でもも糸瓜もない!」

「俺分かった気がするんだ!」

「何を?」

「曾じいちゃんが言ったことだよ」

「そうか」

「不良にボロボロにされて思ったんだ。こんな痛い思いを人に
 させてたんだなって。そしたら心が痛んでさ」

 拓美が心の内を話す

「そっか。分かったならもう喧嘩するなよ」

「ああ」


それから俺は3度喧嘩をしてしまった。
曾おじいちゃんの所に謝りに行ったら
こう言われた

「力は人を傷つける為にあるんじゃない。誰かを守るためにあるんだ。
 だから人を守るために喧嘩をしたお前は立派だよ」

 拓美に諭すように言う信也

「俺分かった気がする」

 信也の部屋で言う拓美

「今は分からなくてもそのうち分かる時が来るさ」

 拓美の言葉に返す信也

「ああ」

「今日直人とリクは初めてお墓参りに来るな」

 お墓の前で言う拓美

「うん」

 2人は頷く

「じゃあ手を合わせようか」

「・・・・・・・・」

 全員で手を合わせる

「遅れてごめんなさい」

 真美が歩いてくる

「丁度今来たところだから平気だよ」

「あらそう?」

「ああ。にしても毎年毎年綺麗だな?」

「管理してもらってるから綺麗なのよ」

「そうか。だからか」

「う、う~~~ん?やば!30分寝ちゃった!急いで仕上げないと!!
 うし!終わった!!電話っとあっ!もしもし今終わりました」

 飛び起きて小説を書き終えて電話する

「本当?じゃあ持ってきてよ」

「今から行きます」

「じゃあ待ってるからね」

 電話を切る編集の人



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