ワイルドで行こう
英児、英児。好きよ、大好き。ほんとよ。
そう呟きながら、彼と熱い吐息を分け合う。
琴子との長い口づけに合わせるように、彼の動きがゆっくりになる。なのに、その愛し方が激しくない分、巧みで意地悪で。
「いや……」
急にじんわりと肌が熱く湿ってきた気がした。
「どうした、琴子」
わかっているくせに。
英児は琴子がなにも言わなくても、この前の『自白通り』の責めをする。いくつもの指先に舌先に、愛撫、熱く繋がるそこに隠れている秘密も英児は知っている。
このベッドに来てから、そんなに時間は経っていない。
じっくり肌を隈無く愛してくれた男もいない。今日は急速に襲ってきた野獣と愛し合っている。そして琴子は野獣の責め苦に甘くもだえている。
もうだめだった。わかる、もうだめだって。彼にぴったり抱きついていたのに、琴子はその瞬間、英児をおしのけるようにして儚く呟いた。
「……ご、ごめんな、さい」
ゆっくりじっくり愛し合うと思っていたのに。英児のせい。それとも、淫らな私が悪いの? この前、初めて女として突き抜けたあれ。初めてだったのに、こんなに簡単に感じてしまうなんて。今夜はもっとじっくり長く彼と甘い息を分け合って、じんわりと。この前の夜以上に長く愛し合って果てたかったのに。あっという間に墜ちてしまうなんて。
吐息荒く、震えながら力無く果てていく琴子を、やっと彼が優しく胸の中に抱きしめる。愛おしそうに抱いた琴子の黒髪を狂おしい手つきで混ぜている。
「なんで、謝ってんだよ」