ワイルドで行こう
「いつもこの時期はほんとうにくたくたになってしまうんだけれど。今年は英児さんと眠れるだけでしあわせ」
俺とおなじことを感じてくれると知ると、また彼女への愛しさは倍増してしまう。ついに英児は寝返って、背中に寄り添っていた琴子と向きあった。
一緒にベッドに寝そべって寄り添って、そうしていま、見つめ合っている。英児は琴子の黒髪をそっと指にすかして撫でる。琴子も気持ちよさそうにそっと目を閉じてくれる。
「俺もよ、おまえの肌がそばにないと眠れなくなっちまったよ。寂しいんだよ。夜遅くなっても、隣があったかくないと」
そして英児は琴子の首筋にそっとキスをする。
「おまえのこの匂いも。そばにないと落ち着かねえ」
「英児さん。私も……。龍星轟のこの家がもう私には心地よくて。だから帰ってきたらほっとするの。どんなにくたくたでも。お風呂も英児さんが温めておいてくれているから、すごく気持ちよかったの」
そうして今度は、琴子から英児のくちびるへとキスをくれる。
そんなことをされて『今夜はだめだ』なんて退ける英児ではない。でも我慢、我慢。でもキスだけはいいだろう? と、英児は琴子に覆い被さって彼女の上から唇を押しつける。強く押して、彼女より強い力でくちびるをこじ開けて、彼女よりずっと強く奥まで深く愛してしまうキスをする。