ワイルドで行こう
「ん、英児……さん」
少し苦しそうに呻く彼女のそれだけで、やっぱりどうにかなりそうなほど色めく顔をする。
やっと英児は、彼女の肌に触れていた。
琴子、琴子――。自制していたぶん、その心地よさは格別だった。だから英児は我を忘れてしまいそうになる。でもこの手は、今夜はもうどけなくてはいけない。
彼女を少しでも眠らせないと、明日も明後日も彼女は今夜のように夜遅くまで働かなくてはいけないのだから。
と、やっとの思いで英児は手を離したのに。
なのに、胸の下に抱いている琴子が思わぬ姿になろうとしていた。
「いいの、英児さん。今夜は、そんな気分なのは私なんだから」
いつも楚々としている彼女からの欲情に、英児は驚いて目を見開いた。
彼女からキャミソールを脱いで、英児の前に晒した。
「は? 琴子……?」
いつだって、速攻ロケットの英児が戸惑う彼女を瞬速素肌に触るのが挨拶。そこから一気に『俺のもの』にして彼女を連れ去るように抱くのがいつものパターン。
「いいの。私も英児さんが恋しい……」
素肌になった琴子から抱きついてきた。
風呂上がりの匂いに、英児が大好きな彼女の熱い肌、我慢していたやわらかい肌。それで琴子がぎゅっと英児の首元に抱きついてきた。