ワイルドで行こう
ほんとうだったら、ゆっくり始まりのキスをして、空気も気分もほぐして、彼女の肌のあちこちを隈無く愛撫して、もう琴子の顔も身体もとろとろになったところをおいっきしいただく、抱き倒す。でも今夜はもう我慢できない。瞬速起動スイッチ、それを妻に押しつける。
「も、も、英児さ……」
あんなに楚々としていた彼女なのに、俺の女房になるとこんなになって――。
でも英児は満足げに笑う。獰猛な龍の嫁なら、そう、いたぶられるほど妖艶になってくれなくちゃな――と。
仕事でくたくたになって、力尽きる前の女もものすごい色っぽくて好み。
だがいまは、仕事でくたくたになった妻が、そのストレスを発散するために夜中にこうして乱れた女になるのも大好物になりそうだ。
もう、だから。いつもはおしとやかな奥さんなのに。もう、ほんとうおまえってすげえな。
英児も気が遠くなりそうだった。車で峠をぶっとばしている時の爽快感に匹敵するほどの快感がここにある。
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