ワイルドで行こう

 程よい疲れがこんなに心地いいだなんて。翌朝、英児は珈琲を飲みながら、なんだかうっとりしていた。
 琴子は大丈夫だったのだろうか。彼女も堪能してくれたようだけれど、それでも英児の溜まり溜まったエネルギーをぶち込んでしまったので余計に疲れていないか気になる。
「おはよう、英児さん。もう時間がないから行くね」
 朝食もとらず、睡眠を優先したのか、今朝の琴子はもう出掛けようとしていた。
「いいのか、腹が減るだろ」
「うん。会社が始まる時間までに事務所で簡単にとるね。この時期はいつも眠るの優先でこんなになっちゃうの。心配しないで」
 思ったより爽やかそう。でも……と、英児は珈琲カップを置いて椅子から立ち上がる。テーブルにいつものお洒落なバッグを置いて、英児の目の前で荷物を準備する彼女のそばへと近づいた。
「あの、さ。大丈夫か、カラダ……とか」

< 657 / 698 >

この作品をシェア

pagetop