ワイルドで行こう
それから数日後。土曜日。
土曜も彼女は休日出勤。英児も土曜は龍星轟で仕事。
「武智。西条の顧客のところまで行って来るな。帰りに南雲君に会うからよ、ちょっと遅くなる。夕方には帰れると思うからよろしくな」
「うん、気をつけて。いってらっしゃい」
自宅まで来て欲しいと頼まれた顧客宅をまわりながらの営業に出る。その帰りに常連上客の車マニアの御曹司、南雲氏と次のオフ会の話し合いをする約束をしていた。
「おう、社長さん。ゆっくりしてこいやー」
ガレージへと向かうと、ピットで整備作業をしている矢野じいから、からかう声。
「仕事だっつってんだろ。ゆっくりしにいくんじゃねえよ」
『へいへい』といつものクソ親父的な反応が返ってくるだけなので、英児もそれ以上はムキにならずにガレージに急いだ。